ガンギャラリーGUN GALLERY
Benelli/ベネリ
創業当時より受け継がれる向上心 ユーザーの理想を実現する開発能力と技術
ショットガンのオートマチック化など早くから先進の銃器を目指し、開発に莫大な予算と膨大な時間を投入してきたメーカー「ベネリ」。シューター本位の、より扱いやすい散弾銃の品質や性能、そして信頼性は高く評価され、世界各国の公的機関にも採用されている「ホンモノ」をご覧あれ。ベネリ(Benelli)と言えば、モーターサイクル・ファンにとってはイタリアの名門二輪メーカーとして馴染み深いブランドでもあるが、その銃器製造部門が1967年に設立されたベネリ・アルミ社(Benelli Armi SpA)である。その起源は、テレサ・ベネリが6人の息子たちの将来を見据えて、1911年にイタリア中部ペーザロ市に自動車修理工場として設立したベネリ社だ。当初の自動車、二輪車の修理から猟銃の修理、交換用パーツの製造も始め、こうして蓄積されていった知識や技術力を活かしてそれぞれの部門を拡大。最終的には、グローバルなモーターサイクル、そして銃器メーカーとして現在に至っている。 日本では狩猟用、競技用銃が有名なベネリだが、世界的には公的機関ご用達の銃器メーカーとしても広く認知されており、米軍における採用実績もその実力を裏付けている。研究開発に時間と予算を惜しみなく費やすベネリの最新モデルには、基礎研究とさまざまな分野(医療、建築、航空宇宙産業等)における最先端技術との融合による新技術が導入されている。それは「銃とは人が使う道具である」という原点を見失わず、いつ、どこで、何のために使われるのか…に明確に応えるモノ造りが基本となっているのだ。バランスの良さと使いやすさで評価の高いベネリ社初の上下二連モデル「828U」、最新技術を積極的に導入した「M4」、画家ラファエロ・サンティーの名が冠されたエレガントにして先進なる「ラファエロシリーズ」など、どれも妥協を許さない、そして創業当時より受け継がれるベネリというブランドの向上心を窺わせる傑作と言えるだろう。
ベネリ社初の上下二連モデル「828U」。側面に贅沢なエングレイブとディンプル加工が施された機関部はエレガントなフォルムに仕上げられている。 | ベネリM4。もともとは軍用に設計された半自動式散弾銃。旧来のイナーシャオペレーション方式をガスオペレーション方式に変更した他、様々なアクセサリーを取り付けることができるピカティニーレールを標準搭載し、機関部に軽量なアルミ合金を使用している。 | 世界的な画家ラファエロ・サンティーの名が冠された「ラファエロ」シリーズの最大の特長は、バランスの良さ、スリムにまとめられた機関部の作動性の良さにある。パワーボア銃身とベネリの特徴のひとつであるコンフォートストックにより反動を約50%軽減。 |