ガンギャラリーGUN GALLERY
FABARM / ファバルム
リーズナブルでありながら独自機能も輝かしい信頼の厚い老舗ブランドガン
ひとつのことを追求し続けるのは、実は容易ではない。認識できないレベルでの変化と対応を求められるからだ。ショットガン専門メーカーとして歴史を刻んできたファバルムは、その「困難」を知り、挑戦してきた。競技銃の本質を探り、独自の発想でその先を目指す。どこまでも射手のために。ファバルムの歴史は長く、約100年前の1900年、イタリアはロンバルディア州のブレーシャ市にショットガン専門メーカーとして誕生した。設立者は、名門ガレシ・ファミリーである。ファバルムがあるブレーシャ市の近隣には、フィアット、アルファロメオなどの自動車メーカーも多く点在する。
ファバルムの名称は、ブレーシャ武器製作所(Fabbrica bresciana Armi S.p.A)の名称に由来している。市の郊外に、10,000平方メートルの広大な工場を所有し、世界45か国へむけて優秀なショットガンを輸出する巨大企業だ。近年では、散弾銃のみならず上下2連ライフルの製造もスタートさせ、着実にその存在感と魅力をアピールしている。
完全自動化された工場で次々と生産されるファバルム製品は、欧米では常にトップセラーであり、その人気には不動のものがある。その理由は、完全自動化を推し進めながらも、熟練の職人と技術者による研究も怠らず、「機械加工品を超えた品質」を求める姿勢が製品に、そして品質に反映されているからである。伝統的な町工場のような雰囲気で働く職人と技術者たちには、創業以来の「より良い散弾銃を作る」という想いが行き渡り、その想いこそが成功を支える原動力となっているのだ。
ファバルムが独自に開発した過大腔径銃身「トリボア」は、同社全製品に採用されている。銃身中央部の内径を18.8ミリ、先端部を18.4ミリとすることによって、パターンをきれいに均一化する効果がある。
この「LION H38シリーズ」も、もちろんトリボアを採用。さらに、新開発の「PULSE-PISTON」の採用で、従来の同社製品に較べ、反動を軽減している。小さなアイデアだがその効果は大きく、射手の能力を最大限に引き出す手助けとなるのだ。また、レシーバートップが、マウントベース取り付けに対応しているのも、射手には嬉しい配慮だ。
3kgを切る重量ながら、速い回転速度と反動の少ない「LION H38シリーズ」は初心者でも扱いやすい存在であり、スピーディーな射撃にも対応できるポテンシャルを持つ。