ガンギャラリーGUN GALLERY
Benelli / ベネリ
知名度に慢心することなく世界最高性能を求め続ける
イタリア中部のペーザロ市にベネリ社が誕生したのは1911年。6人の兄弟と母親、総勢7名でのスタートであった。創業当時は小規模で、銃器修理をメインとしたガン・スミスであった。勤勉さと創意工夫を怠らないベネリ社は 年を追うごとに規模を拡大。その高い技術力を活かしてモーターサイクル市場へも進出している。日本の射撃界ではスポーツ射撃用銃器メーカーとして有名なベネリだが、世界的には公的機関の使用銃製造メーカーとしても広く採用されている。それもまた、ベネリの実力を証明する事実だ。世界で愛用者を増やしているベネリは、機能性やメカニズムのみでなく、デザイン性も考慮した新しいセミオートマティック・ショットガンのビンチ(Vinci) を完成させた。その特徴はいくつも挙げられるが、何よりも目に付くのは、そのデザイン。近未来を連想させる素材選択もあるが、使いやすさを最大限に考慮したラインは一般的な自動銃のそれとは一線を画したものだ。ビンチは、大きく3つのパートで構成される「モジュラーデザイン」を採用している。真の目的は撃ちやすさの向上。掃除、メンテナンスが容易なことも大きなメリットである。
ベネリのショットガンは撃ち易さに定評があるが、ビンチでは従来の反動軽減システムをさらに改良した「コンフォーテック・プラス・システム」を採用。最新のテストでは比較銃に対し最大で58%もの反動軽減を達成している。スリムな専用ケースに3分割で収められるビンチには、標準で5種類のチョークも付属。持てる性能を存分に発揮できるようさまざまな視点から考え尽くされた、時代の要求に応える傑作である。
シンセティック・ストックには、ベネリが開発した従来の反動軽減システムをさらに改良した「コンフォーテック・プラス・システム」を内蔵。コム・パッドも反動から頬を保護する素材で作られている。 | モジュラーデザインと名づけられたシステムは、本体を素早く簡単に3つのパートに分解することができる。コンパクトにまとめられるため運搬時でもメリットも大きいが、メンテナンス性にも優れた実用的な性能のひとつといえる。 |