Tesro / テスロ

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真の競技銃を造るために生まれた少数精鋭の競技銃専門メーカー

我が国においては、金属製の弾丸を発射し得るピストルは原則所持が禁止されている。僅かに日本体育協会(日体協)の推薦書を取得した射撃競技選手が、一定の人数枠の中で所持できるに過ぎない。ピストルには、通常の銃のような所持許可の更新規定はなく、許可取得日から2年間の有効期間が与えられ、同時に2年ごとの審査によって日体協推薦をその都度取得する必要がある。かような厳しい条件が不可欠であるものの、エアピストルを所持し、その先にある装薬ピストルを将来の目標にしている人々が存在することも確かである。今回は、ドイツテスロ社のエアピストル“モデルPA10”にスポットを当ててみた。

社長のピーター・レーマー氏は、カール・ワルサー社で競技用ピストルの製造部門のエグゼクティブを努めていた人物。彼は50歳を過ぎたあるとき、「より良き競技用銃を造りたい」という熱意から、ワルサー社を早期退職、家族を中心とした少人数で“テスロ社”を興した真の職人だ。ちなみに、この「テスロ」の社名の由来は、“T”(テクノロジー)、“E”(エンジニアリング)、“S”(ソリューション)、“RO”(レーマー:社長の名前~英文表記ROEMER)から名付けた。

そのデザインはワルサー社の競技用ピストルを彷彿させるものがあるが、中身はレーマー氏独自の設計により、非常に優れたものとなっている。工場訪問の折、彼は目の前で「銃はどのようになると当たらなくなるのか」と、敢えて消耗したパーツを新銃に組み込み試射に臨んだ。結果、集弾率が悪くなった銃を今一度、新品のパーツに戻して完璧な精度を復活させた。このような因果関係を堂々と見せてくれるメーカーは非常に珍しい。

少数精鋭の代名詞のような競技銃メーカー。そのひとつがテスロ社と言えよう。

 

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銃口部には発射時の反動を低減するコンペンセイターが設けられている。 個々の射手の体格や好みに応じて微妙なバランスに対応出来るバランス・ウエイト。
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プッシュボタン式のドライファイリング・デバイス(空撃ち機構)。 フルチャージ(200気圧)で約180発を実用的に撃てるシリンダーのエア残量チェックメーター。