Rizzini / リッチーニ

イタリアには数多くの銃器メーカーがある。大小を合わせると世界最大数を誇る。これは、歴史の長さからして違う。

そのイタリアには、4社のリッチーニがある。その4社は血縁関係にあり、叔父、グレイド・リッチーニを始めとした三人のリッチーニ兄弟がそれぞれのリッチーニの名を関したメーカーを経営している。

最初に、三兄弟の中からバティスタ・リッチーニがメーカーを立ち上げた。このとき、ファミリーネームそのままにリッチーニとしたのだが、その後に兄弟たちが独立し、それぞれにリッチーニの名を社名に採用したことから、バティスタ・リッチーニのリーチーニは区別する意味からB.Rizziniと呼ばれることが多い。

ここで紹介するリッチーニBR440は、バティスタ・リッチーニで製造されたものである。

過去には、バティスタ・リッチーニはアメリカSIGアームズとOEM関係にあり製品を供給していた。高い評価を受けていたがSIGアームズの再編を機に取引が終了し、その後アメリカでB.Rizzini USAをスタートさせている。日本へは1990年代後半からリッチーニの名で輸入が行われてきた。

ショットガンのガンスミスとして学び、メーカーを立ち上げたバティスタ・リッチーニが製造するのはショットガン、ライフルを含め、二連銃のみである。

特に力を入れているのは競技用モデルであり、以前から評価を得てきたが、それをさらに高めたのが、バティスタ・リッチーニの名を持ったシリーズ、BRシリーズである。同シリーズの開発では射撃を根本から見直し、射撃銃のあるべき姿を追及している。

射撃に限らないが、練習量を多くすると道具の損傷が発生する。そこで、射撃銃において最も負荷のかかるリコイルラグ部の交換を可能とし、全体の耐久性を伸ばすよう設計されている。また、先台金具のタイトな噛み合わせを長期間に渡って維持できるセルフテンションディバイスも装備された。

もう一つ、特筆すべきはトリガーユニットおよびトリガーメカニズムだろう。メインスプリングを松葉バネではなくコイルスプリングを採用することで、よりトラブルの発生を抑えるとともに、トリガーユニットそのものを、工具無しで取り外せる構造としている。万が一、トラブルに見舞われたとしても、別のユニットを用意することですばやく解決できるのだ。

リッチーニBR440トラップは、練習量の多くなる中上級の射手にお薦めできる、射手のための一梃と言えるだろう。

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機関部の底に映えるBR440の文字が美しい。BR440シリーズは上下二連銃である。艶のある仕上げからは強い意思を感じる。 先台に細かく刻み込まれたチェッカリング加工。滑り止め効果は高く射撃を安定させられる。この内側にはセルフテンションディバイスが組み込まれている。
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落ち着きと高級感を漂わせる銃床。繰り返しの練習で損傷しやすいリコイルラグ部の交換を可能としたことは射手にとってありがたい。 トリガーユニットは工具無しに取り出すことができる。メインスプリングはコイル仕様にデザインされ、よりトラブル発生を抑える。