Perazzi / ペラッツィ

敗戦の混乱から復興へと移行するイタリアの現状を横目で見ながら、ダニエル・ペラッツィは少年期を過ごした。14歳になった彼は以前から興味のあった銃工場で仕事を得ると、その働きぶりが評価され、銃の組み立てにも携わった。

そんな彼に転機が訪れたのは、20歳のとき。銃の修理や組み立てを学ぶ中で身につけた知識で取得したいくつかのパテントを、認めてくれる会社が現れたのだ。 ペラッツィはパテントから得た利益を資本に自分のワークショップを開き、理想のショットガン造りに没頭。程なくして1本のショットガンを作り上げ、日曜日ごとに射撃場をまわって売り込んだ。そして1957年、23歳で会社としての「ペラッツィ銃器」を立ち上げる。

チャンスはすぐに訪れた。1964年の東京オリンピックで、ペラッツィのショットガンを使うエンニオ・マッタレリが金メダルを獲得したのだ。マッタレリはペラッツィの銃造りに対する真摯な姿勢を尊敬し、試合用銃の製作を依頼、愛用していた。マッタレリの金メダル獲得で銃の優秀さが世界中に広まり、ペラッツィの知名度は一気に高まったのである。 ペラッツィの競技用ショットガンは、スタンダードモデルとなる「MX」シリーズ、そのハイグレードモデル「SC3」、さらに高級機種となる「SCOモデル」がラインナップされている。ボックスロック機構を採用したSCOモデルには緻密なイタリア彫刻が施され、その優雅な外観はまさに芸術。オーナーに喜びを与える、逸品というべき銃となっている。

もちろん、素晴らしいのは外観だけではない。造りは強固だが手触りがやさしく、滑るような作動性、操作性は秀逸のひと言。まさに「所有する喜びに溢れる最高の道具」と呼ぶべき銘銃といえよう。そして、創業50年を超えてなお、その技術革新は止むことはない。

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煌びやかな彫刻に包まれたロッキングレバー。無論、その動作は滑らかであり機能は完璧だ。ひとつひとつの部品は、徹底的に磨き抜かれ、吟味されている。 黒染め部分の縁取りも、彫刻のテーマによって異なる模様が彫られている。段差部分に残されたシルバーが、コントラストの強い彫刻を一層引き立てる。
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SCOモデルに施される緻密なイタリア彫刻。ペラッツィの優雅なフォルムと、トリガーガードまで隈なく施される繊細な彫刻の組み合わせが、このモデルの存在感を一層際立たせる。イタリア人に受け継がれている芸術的センスが、遺憾なく発揮されている。 先台のリリースレバーにも、彫刻は一分の隙なく彫り込まれている。